時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

ベストアルバムの罠

最近ZARDの曲をたまたま聞いて、なんかいいなと思ったので、アルバムを借りることにした。
(数年前から聞こうと思ってたけど、あまりのCDの多さに挫折してたのだ)

4枚入った大型のベストアルバムがあって。

これを見た瞬間、これはダメだと思った。

というのも、ベストアルバムって出来が微妙なのだ。

シングルがメインになるでしょ、正直、シングル曲で何度も聞きたくなるような曲って、あんまり無いんだよねぇ。

個人的には、心を繊細に揺さぶってくるメロディーが好みなのだ。
(気分を上げたい時に聞く曲とは、またちょっと違うのだ。音楽は主に夜にしか聞かないし)

そういう曲は、メインで売られることはなく、どちらかというと影のわき役に回る。
ベストとして選曲されることは、少ないからねぇ。

ベストアルバムは確かに曲数が豊富で、1枚の料金で4枚ものアルバムが聞けるというお得感から、つい手に取ってしまいたくなるけど、別に曲数を稼ぎたいのでなく、アルバムに収録された10数曲の内、1曲でもいいから、私に合う曲が見つけられたらいい。

そこまで分かっているのに、しかも「これはいけない」と何度も思ったのにもかかわらず、今回ベストアルバムを借りてしまったのよね・・・

長く活躍している歌手は、アルバム数もそれなりにあって、もうどれを選んでいいか混乱してしまっての結果である。
まさに血迷った選択だった。5枚で1000円なんて、本当とんでもないことをやってくれる。
これじゃ、4枚借りるのが馬鹿みたいじゃん。

あの膨大な曲数の中で素敵だと思えた曲は、お目当てだった1曲のみで、
(もちろん何度か聞くと、それなりに引っかかってくるものはあると思うけど、なんせ曲数が多いでしょ、改めて聞く気になれないという欠点もある)

それよりは、一緒に借りたオリジナル10作目の「止まっていた時計が今動き出した」とかの方が、随分とよかったよ。

癖になるメロディーラインもあれば、しっとりと囁きかけてくるようなものもあり、変化に富んでいる。好みのメロディーが多く、個人的に当たりと言えよう。

こうしたアルバムを、ゆっくり何度も聴きたいものだ。

本当、ベストアルバムは、とっかかりにはいいけど、特に集大成という形で出されるものには、決して手を出してはいけないと心から思ったよ。

ミーハーなタイプにはいいと思うけど。
私はそういうタイプでは決してない。

マイナーな方の人間かつ好みが狭いので、やっぱりベストアルバムは地雷だな。かといって、まだそんなに興味のない歌手のアルバムをいくつも借りて聞くほど、音楽好きでもないし。

 

でも、それでもやはり欲に負けて、ベストアルバムを借りてしまったぜ!ってなった時。

そういうタイプの方のベストアルバムの楽しみ方はですねぇ。

ある程度オリジナルアルバムを聞いた後にベストアルバムに臨むこと。そうすれば、顔見知りの曲に出会えることがあるから嬉しくなる。

知らない曲の連続の中に、「なんか聞いたことあるなぁ」って曲があったら、嬉しくない?

そうしたら他の曲も真剣に聞こうと思えてくるし、聞き慣れた歌手の声だからこそ、素通りしてた有名な曲でも、意外と聴けるようになったりする。

要は、先に王道を行くか、ちょっと脇道から攻めて最後に王道に行くかの違いである。

私は後者だけど、これ、結構分かれると思いません?