職場で、よく話しかけてくれる50代のおばちゃんと、お昼に弁当を買いに行った時。
その方が先に会計して、私の会計が終わるのを外で待ってくれてたところ、
「今、若い集団が通ったよ」
と言われて、そちらを見ると。
いつもの若い(といっても全員40前後だが)男性社員が5人ばかり、連れだってご飯へ行く姿があった。
私らの間で、この5~6人はちょっとした話題の集団である。
いつもこれくらいの人数で連れだってメシに行っては仲良く一緒に帰ってくる。
全員身体は大きめだが、そのサマはまるで、つるんでる中高生の男子である。
今の職場は圧倒的に男が多く、女は基本的に一人行動派が多い。
私も基本は一人で勝手にお弁当などを買ってくるが、たまにエレベーターで相乗りした際などは、この日みたいに連れだって買いに行くこともある。
派遣社員が多いが、本当に全員が一人行動を好む女たちなので、この40代の5~6人組は見ていて面白く、そして微笑ましくもある。
まるで、身体の大きな中学生を見てるみたいじゃない。顔も若く見えるし。
「さすがに店内では別よね?」
「毎日毎日、うっとおしくないんかな?」
「女みたいに、ねっとりした付き合いじゃないから気楽なんかな?」
なるほど、たしかに。
女の連れ合いって、そのグループによそ者が入りにくく、そして抜けにくい。お互いを見張るような謎の意識があるじゃないですか。
一人が土産を買って来たら、他の人も買わないといけない、みたいに。
ちょっと面倒な印象がありますね。
そもそも付き合いで仕方なく、な一面もあるから、女の連れ合いグループってのは女にとっても、ちょっと嫌悪の対象というか。
肩が凝るものだけど、男は違うのかもしれない。
ただただ席が近く、年齢も近くシンプルに気が合う。
だから一緒にメシに行く。
部活仲間みたいなカラッとした関係だからこそ、毎日一緒でもうざくないのかもしれない。
確かに男の方が、部活帰りに連れだってラーメン屋、みたいなイメージはありますね。
(女は、それこそ自分のグループ以外の人とは寄り道はしないイメージ)
なるほどたしかに、男の方が集団性の強い生き物なのかもしれぬ。
(そりゃ、狩りは一人ではできない集団の仕事なのだから、当然かもしれない)
実際、この集団ほどじゃないにしても、連れだってご飯に行くのは男性の方が多いですよね。なるほど会社は確かに男社会だ。
そのグループの中の一人は、以前は私の部署にいた男性で、席も離れていたからいつも一人でメシを食いに行く人だったけど。
異動になってからは、気の合う仲間と一緒に毎日ごはん。
「いいお友達ができて、よかったねぇ」
まるで孫を見守る祖母の気分である。