時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

パンは平らにして食うが旨し

今日、お昼にパンを買ってみたら、サンプルの食パンをくれたので、ついでにそれもお昼にいただきました。

 

全部は無理そうだったので、上下を半分にちぎって、下の方だけ。

そして、食パンの耳以外の部分、内相という名称が密かにあるらしいのだけれど、まるでセロハンテープを外すかのように耳の部分を外し、そして耳以外の部分をつぶして食す。

昔からの好みの食べ方。

なぜか、耳と耳以外の部分を別々にして食べる。

そして、耳以外を先に、つぶして食べる。

 

ふと気になってネットで調べたら、そういう食べ方を好む方が、他にもいらっしゃるようだった。

一方、その部分の柔らかさこそがパンの醍醐味だと思っている方には、到底理解できない人もおられることだろう。

しかし思い出すこと小学生の頃、給食のコッペパンを食べていた時代から、すでにこの食べ方をしているのだ私は。

コッペパンの中身だけをくりぬくように掘り進め、その中身のパンをつぶして先に食べた後、中身のなくなったコッペパンの側の部分を、これまた平らにして食べる。

 

ロールパン。

亀のように例えると頭と尻尾の部分を先にちぎって食べ、お腹側(裏)を剥がして食べ、中の内相を食べ、そして最後、薄くなった甲羅側(表)を味わって食べる。

今はここまではしないが、それでもまず頭と尻尾を先に食べ、そのまま上下にぺしゃんこにつぶし、中心部分が最後に残るよう、ちぎって食べる。

フランスパン。

さすがに中身は抜かないが、食べやすいように切って平らにしてから、これまた中心部分が最後に残るよう食べる。

あとは、まあ、パンの種類にもよるけど、先に中心部分から食べていくものもあれば、外側から食べていくものもある。

 

これは、一言でいうと「こだわり」だ。

最後においしいものを食べたいという、好みの問題だ。

食パンでいうとパンの耳。

ロールパンは中央の焦げ色が強い部分。

カットしたフランスパンも、上の部分。

中に何かが入っているパンは、外側の、中身が届ききっていない部分。

私はパンを好んでいる方だと思うが、パンのどの部分が好きか、というポイントがどのパンにもあって、基本的にその部分を最後においしくいただく。

くりぬいたり、つぶしたりといった調理は、そのための下準備であり、メインディッシュに行くまでのいわば「前菜」なのだ。

 

なんでつぶすのかというと、その方が、しっとりと食べやすくなる気がするからだ。

そのまま食べると、ちょっとパサパサする気がするが、つぶして密度を濃くすることで、凝縮される感じ?

スカスカしたパンが、急に食べ応えのある食べ物のように感じられる。食べている感じがする。

まあ、そんな理由があるかは分からないが、とにかくそっちの方がおいしく感じられるからだ。

やってみて、おいしかったから、それを続けた。それだけ。

おいしいものを、もっとおいしく食べる方法とやらだ。単純な話だ。

 

今は分からないが、当時給食に出ていたコッペパン

大きいのに味がなくて、ちょっとでも美味しく食べられる方法が、きっとそれだったのだと思う。

今でも、やっぱりそんな風に独自に食べるし、おかげで、味がないパンでも美味しく食べられる。

むしろ、味がないパンこそ、パンの最高峰だとすら思えるまでになった。

これも、当時子どもだった自分の工夫の賜物だ。

おかげで、パンにはバターもマーガリンもジャムも必要ない。

なんてヘルシーなことでしょう。

これも、工夫次第なのです。