私の叔母は、現在、根管治療を行っている最中だ。
元々歯が悪く、歯医者で治療をやっていた。
歯周ポケットが深くて、歯石が奥の方までこびりついており、それを除去するために歯茎を剥がして治療をする、というのを続けていたそうな。
その間、親知らずを抜いたり、歯磨き指導を続けていたりと。とにかく歯医者との付き合いが長い2年間だったらしい。
しかし、ここにきて、なかなか治りの悪い奥歯を2つほど発見。
同じ治療をしても、そこの歯だけ、ポケットの深さに変化がない。さらなる治療の段階へと進めていこうとしている矢先に、実は歯の根っこがダメになっていて、きちんと歯が埋まっていなかったとのこと。
その歯は正直、もうダメになるカウントダウンがすでに始まっていて、その前の悪あがき、じゃないけど、ちょっとでも長く温存しておくためのホスピス的治療らしい。そんな優しいものじゃないけど。
最終的には、抜歯になるらしい。
こうなってしまった原因のひとつとして、叔母が睨んでいるのが「食いしばり」。
20代の頃よりマウスピースを使っていた叔母だが、あまり効果がなかったらしく、今でも現在進行形で食いしばりがすごいそう。
食いしばる人の口内って、骨隆起っていうコブが大きくできるらしく、それが叔母は人並以上らしい。
この食いしばりの悪癖のせいで、歯の土台に負担がかかりまくり、それが原因で根っこすらもダメになってきている。厳しい。。
「歯ぎしり」の中に食いしばりというのもあるらしいけど、就寝中や普段の生活の中で、無意識に歯を食いしばっていることがあるらしい。
そういや、職場の上司、叔母と同年代だけど、その人もPCの前に付箋で「食いしばり注意!」と貼ってある。それくらい、目にして意識付けしないと、気付けば顎に力が入っている。
そんな自覚、あります?
ましてや就寝中なんて、そんな意識、あるわけないでしょ。
いびき同様、知らないうちにやってしまっているランキングに入っていると思われるこの癖。どうにかなりませんかね?
私は、どっちかっていうと、口が開いている方だと思う。それも良くないんだけど。
こういう、無意識の歯ぎしりさんのために、マウスピースっていうのがあるけど、歯の型を取って作るやつ。
それを歯にかっちりと組み込むことで、たしかにギリギリするような歯ぎしりは少しは防げそうだけど、
(それでも、ギリギリやろうとする顎にかかるパワーは、かっちりとせき止められている分、マウスピース無しよりすごそうに思えるのは私だけか?歯の表面的な部分は守られそうだけど、根っこの部分への負担は増しそうだ)
嚙みこむように食いしばる歯ぎしりさんには、あんまり効果が得られなさそう。かっちりさせている分、より無駄なく力がピンポイントに入りそうだ。
ブレている方が、なんとなく力が分散されるイメージ。あくまでイメージ。
個人的には歯を守るだけなら、プラスチックなんかの固めな素材よりも、ティッシュを分厚く丸め、上の歯と下の歯の間に挟んで寝るだとか、シリコンのような素材でできた衝撃吸収型の、分厚いナタデココみたいなマウスピースの方が良さそうな気もするけど、それは安易な発想なのだろうか。
それにしても、加わる衝撃は変わらないか。
結局は、食いしばった衝撃は逃がせない。
食いしばることへの、根本的な解決策には、なりそうにない。
では、どうするのがベストなのか。
叔母も探している。
そんな叔母を見て、私も探している。
そもそも、無意識で食いしばってしまう原因は何なのか。結局、原因を探すしかなさそうだ。
覚醒状態なら、意識づけをすることが大事だと思うけど。
無意識に勝る意識はないのが、私の持論。しかし、それでは、睡眠中の無意識は?
ほら、やはり、無意識に勝る意識なんて、ありはしない。特に、睡眠中の歯ぎしりが手に負えないという。
そもそも、寝ている時って、リラックスしているはずなのに力が入っているってどういうこと?
ストレスが原因第一位だと言われる歯ぎしり。
こうは考えられないだろうか。
歯をギリギリやったり、カミカミすることが、身体には悪いんだけど、身体にとって、それをすることが一種の救済、そういう風に考えられないか?
身体には良くないけど、アルコールを飲むことで、一日のストレスを忘れよう、みたいな。甘いものでもいいけど。
甘いものを食べてると、怒りを和らげると巷では言う。気付かせないというか。感覚麻痺だよね。
それと同じように、歯をギリギリすることで、昼間のストレスを忘れさせようって寸法だ。
そういえば、ストレスとか恐怖とか、そういうネガティブな感情って、身体を震わせることで外に逃がすって話を聞いたことがある。
それと同じじゃない?感情は筋肉を動かすことで、外へと逃がす。だから、怒りや悲しみは、手を動かして紙に書けばよいと言われるのだ。
私はよく、家の中でエア殴りをしているよ。地団太も踏む。
でも、いつもじゃない。やっぱり、見て見ぬふりしたい時もある。いちいち反応していたら、身がもたないし時間も取れない。
それを昼間に出来ればいいけど、抱いているストレスやネガティブな感情に気付かないまま布団にダイブしてしまう人は、寝ている間、口が代わりに筋肉を震わせることで、解消しようと「してくれている」のだ。
ありがたいと思え。
アナタが起きている間にやるべきことを、代わりにやってくれているのよ。
身体が犠牲になってくれるおかげで、アナタはその分、楽を得られている。
そんな、根拠もない仮説。単なる妄想。
信じてもいいし、信じなくてもいいけど。
ストレスが原因の多くと考えられているのなら、その解消を目的に動いてみるのが正しそうだ。