時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

照明の下では、ピンクもグレーに見える

服屋に寄った。

 

ちょっとグレーがかったピンク色の服がハンガーにかかっていたのを見つけたから、傍まで近づいていった。

両隣には、同じデザインの白い服と、グレーの服。

この時点で、この服はピンク色なんだな、と私は認識した。

でも、いざ手に取ってみると、どう見てもピンクには見えない。いや、確かにピンクはピンクでも、どちらかというとグレーがかった地味なピンクだけど、少なくとも私が1秒前の、手に取る前に見たピンク色とも違う。もはやこれはグレーだ。

グレーがかったピンクが、ピンクが入ったグレーになってしまった。隣には確かに正真正銘のグレーが並んでいるけど、それとも違うグレー。ピンクグレーだ。

 

いや、確かにその店の照明ってかなり黄色いし、隣には比べられる白とグレーがいたから、その3色が視界に入った状態でそれを比較して、これはピンク色だ!って区別ができたのだと思う。

しかし手に取って、視界に映るのがピンクだけになって比較対象がなくなった途端、ピンクに見えていた服が、グレーに変わった。

 

そんなこと、あるのか。

なにもあてにならない。

 

その店では他に、薄い紫の服も見つけた。

私、わりと紫系の色合いが好きなんだけど。

薄紫より薄いような、そんなカラーの服を見て、いいなと思ってこれまた手に取って、でも、かなり微妙な色合いで。

紫っぽいけど、どうにもこうにも、先のピンクの例があるから信用できない。

色の感じやデザインがさっき見たピンクとも似ているような気がして、その薄紫をピンクの元に持って行って、色を比較してみた。

確かに似ている。色のトーンが、どちらもグレー系のカラー。はっきりしない色合いだ。

そして、薄い紫を手に取った場所で見た色合いと、これまた違う。

 

どういうこと、同じ店なのに、場所によって色の見え方が違う。

たしかに蛍光灯というよりは、お洒落な照明がいくつもあるような店だから、同じ店内であっても、微妙に照明の色合いが異なることもあるだろうけど。

 

おいおい、どれが本当の色なんだい?

ああ、なんにもあてにならない。

 

ネット通販の画面でも、画面上と実物とで色が異なることは多いけど、店に行ってもこれじゃあ、もう何色なのか判断がつかない。

ここずっと、やけにグレーがかった色が売っているから、それに黄色の強い照明が当たると目が混乱する。

確かに、黄色が強い照明だと雰囲気出るけど。

紫系の服に黄色照明だと、そもそも紫色がかき消されません?紫なのか、グレーなのか、ベージュなのか、ハッキリしてほしい。

 

まあ、そもそも色なんて自分の目で見ている色が全てであって、でも、人によって見え方なんて変わるし。

ちょっとした照明ですらこれなんだもの、晴天の日と雨の日でも、見え方は変わるよ。

自分の家だって、照明の強さや色合いは変えられるし、出先によっても当然違う。

自然光?一日中外に出てる日なんて、そうないよ。

関係ないけど、ドラッグストアの鏡って髪色がやけに茶色く見えるのだけれど気のせいか。

 

さてさて、どの場所、どの条件で見る洋服の色を目的に、洋服を買いますか?