到達するまでのお話
・香美記(アンパンマン列車でゆく龍河洞①)
いきなり入ってすぐの天井が低い。
しかし悲しいことに、150cm弱の私はそのまま通れてしまった。
頭上ギリギリだけど。
こういう時、小さいと楽ですね。
(逆に、こういう時でもないと長所を見つけられない)
さてこの龍河洞は、高さ的にはビル20階にまで到達するらしい。
内部は鉄の階段が結構あって、後半からはそれを登る感じです。
とはいえ、井倉洞ほどの危険度はなかったかと。
さて、この龍河洞ですが。
一言で言えば、素晴らしい鍾乳洞でした。
壁や天井が秋芳洞ほど遠くなく、井倉洞より怖くない。
洞窟内は秋芳洞ほど暗くはなく、井倉洞より趣味がいい。
こうしてみると、秋芳洞はひたすら雄大さを感じられ、まさに「恐れ多いですが、我々人類に鍾乳洞を見せてください」って感じだけど、井倉洞は道の狭さや鉄階段を上がっていくスリルがあって、「自らが鍾乳洞に遊びに来た」って感じの鍾乳洞。
それでいて、照明が無駄に派手。
ここ龍河洞は、その中間をうまく取り込んだが如く、そこそこ冒険感もあり、色を取り入れた照明で工夫されているけど変な演出感もない。
それどころか、場所を抑えてピンポイントで照らされた青色ライトは、逆に高度な幻想感を漂わせてさえいる。
さらにだよ。
私は誰でも安心・一般的な「観光ルート」だったけど、ここには他2つのルートがあって。
どちらも事前予約が必要だが、つなぎに着替えて本格的な探検が楽しめる「冒険コース」と、一定の期間だけ通れる「水の洞窟」を行く「西本洞」というコース。
さすがに、秋芳洞のたった数メートルの冒険コースにすらヒヤリとした私は、挑戦しなかったけど。10代だったら挑戦したかった。
一体、どんな光景なんだろう。。
本格的な鍾乳洞探検もできる龍河洞は、なんて素晴らしい鍾乳洞。
この壺が、ある意味目玉と言ってもいいですね。
当時の壺が鍾乳洞と一体化してしまったという。そんなことも、あるんですねぇ。
さらに洞窟の終盤では、実施してない期間もあるみたいだけど、プロジェクションマッピングがあります。
・・・これが、ものすごく、感激した。
田舎住みなので、こういうプロジェクションマッピングなんてほとんど見たことないけど、こんなにも素晴らしいものなのか!と、一人で大感激。感動した。
岩肌に映し出すんですけどね。
5分間隔で。
音楽も含め、演出が素晴らしい。
生命誕生を、そして奇跡をそこに見るかの如く。
特に終盤、映像が元の岩に戻っていく感じ、そしてそこから始まる光景が一番すごかった。
そして不思議なことに、スマホカメラを通して見た方がコンパクトにまとまって見えた分、美しかった。
この映像を見るだけでも、ここに来る価値がある。
探索感、ライトの演出、そしてプロジェクションマッピング、スタッフさんの感じも含めて、本当に素晴らしい鍾乳洞です。
ちょっとセンスが飛び抜けている。
これを超える鍾乳洞を見つけてみたくなった。
しかし、かつては栄えていたんだろうけど、今では全盛期の見る影もないのが、ちょっと残念。
それは、他の観光地も同じだけど。平日だし雨だし。
とはいえ、鍾乳洞は基本、雨でも関係なく楽しめる。
むしろ山なので、雨に濡れた木々が、より一層自然に艶を与えていて、生き生きとして見える。
私は思った。植物を見るのは、実は雨の方がいいのではないかと。
龍河洞の帰り道には鍾乳洞博物館があり、鍾乳洞について学習できます。
なぜ鍾乳洞ができたか。
簡単に言うと、石灰岩の割れ目に地下水が流れ込むことで、どんどん溶かしていくみたいですよ。
それが繰り返されて、人が通れるまでになるのだそう。
こうやってみると、本当に自然にできるものなんだと感心します。
ちょっと賢くなって、龍河洞を後にしました。
帰りは行きと同様、バスでJR駅まで。
バスの時間まで傘をさして待ってたら、行きと同じおっちゃんが、背後から「今(ドア)開けますね!」と。
なんて優しいおっちゃんなんだ。
本当に、このあたりの方は人当たりがいいな。龍河洞のスタッフさん含めて、すごくいい感じ。
ありがとう、運転手の西尾さん。
高知って、ちょっとキツイ人が多そうなイメージだったけど、素敵な方達だったなぁ。
一応今回の行程は、ここのみ。
バスの本数が少ないのと、雨だったのとで、なかなか他を見て回ろうとは思えず。
基本、こういう所は車で回った方がいいんだろうなぁ。車をお勧めします。
そして最後に、龍河洞の商店通りで無造作にガチャガチャが置いてあったからやってみた。
紫水晶が出てくる500円のガチャ。
行きしに通りかかった時ちょっと気になったけど、500円玉がないなと素通りしたものの、チケット売り場で財布を開いた時、ちょうどよく500円玉が入ってたので。
開けてみたら、確かに紫水晶が出てきました。
思ったよりゴロッと大きかった。
握り込むのにちょうどいい。
今では枕元に置いてます。お土産も買えたので、満足満足。
~END~