時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

表情が変わる石

5年ほど前、大阪で作ったパワーストーンのブレスレットがあって。

色も落ち着いており、大きさ的にもかなり控えめな作り。

こうしたアクセサリーって、買った時はしばらく喜んでつけるのだけど、次第に煩わしくなり、いつしか付けなくなってしまうということが、ほとんど。

このブレスレットも、最初の時は、常時身に着けてはいたものの、数年経つ今となっては、ほぼ使われることはなくなりケースへと仕舞われている。

そして時々、思い出したかのように、それを取り出すことがある。その際いつも思う。

 

え、この中の一つのビーズ、こんなに白く不安げな色をしてたっけ?と。

 

使われている石は、主にアベンチュリン。うっすいグリーンのものと、濃いめのやつの2種類をベースに、ブルーレースとクンツァイトを少々。どれも薄めのカラーだが、3つだけ入れてある濃いアベンチュリンは、キラキラとして綺麗なのだ。

一応、お店で手に取って、相性のいいものを選んでもらった。そんな意図はないが、癒し系のブレスレットが出来上がっていると思われる。ストレスにいい石らしい。

そんな濃い3つの石。内2つはかなり濃くて、黒っぽいラインが入っているが、1つだけは、そこまで濃くはない。深くてあったかいグリーンって感じ。

しかし、このあったかいグリーンが、久々に見るたびに、スカスカと中身がないような、寂しい、乾燥したような色を見せてくる。

(詳しく書くと、白い部分と濃い緑の部分の差がくっきりしており、それがスカスカしているように見える)

生気がなくなったかのような、見ていて不安になるような色。まるでミイラ。

そして、そんな状態になると、いつも決まって腕に嵌める。

すると、だいたい1日ほどで、色に生気が戻る。白かった部分が全体的にあったかい緑色になり、寂しい印象から復活する、ような気がするのだ。

スカスカとした寂しげな白っぽい緑色が、他2つの石ほどではないが鮮やかなあったかい緑色になり、多少の白いムラはあるものの、全体的にまろやかな印象になる、気がするのだ。なんというか、色が安定するというか。

一言で言えば、色が濃くなります。安定します。

まるで、放置していた石が元気をなくし、それを腕に嵌めることで私から生気を吸い取っているのではないか?とすら思える。

なんか、放っておくと色が死ぬんだよね、この子は。

だから、たまにこうして腕につけてやると、元気が戻ったような色になる。

・・・逆じゃね?元気が戻るの、私じゃなくて?

 

多分、体温のあったかさで、生気が戻るんだろうと適当に思っている。

あとは、なんか水分的な。石も髪の毛も、濡れると濃く見えるし。(水で濡らしたことはなくても、人間ってほぼ水だし)

そんな、ちょっとしたことに影響を受けやすい石がまぎれていても、おかしくはない。それが見えるのは、3つの内の1つだけだし。

でも、身に着けると表情が変わるなんて、なんとまあ可愛らしい。

いつも久々に取り出すたびに思う、不思議な石のお話でした。