同い年の友人は、自らが推したいと思える存在がないらしい。
「ええっ!」
と、推しが短期間でコロコロ変わる私は素っ頓狂な声を上げた。
いや、確かに「推し」という言葉は最近できた言葉だろう。
でもその意味としては、「ファン」「お気に入り」そんなところか。
要は、自分が応援したい対象。
これが野球なら、「スワローズ」「ジャイアンツ」みたいな。
中には、この選手限定ってのもあるだろう。
相撲界なら大関のこの人、みたいな。
私はそもそも、球団マスコットから野球に興味を持った口だ。
今では、チーム全体を心のどっかで応援している。
それ以外にも、グループなら比較的最近でいうなら、「Twice」とか「ITZY」とかも。
最近の「推し」という意味では、このグループが好き、の先に行った「このグループの、この子がいい」のが近いかもしれない。
友人は、この漫画が好き、この歌手の歌が好きって感覚はあるものの、じゃあ、そこまで好きかって言われたら、別にそこまで興味ないって感じ。
歌としては好きでも、それを歌ってる個人には興味がないみたいな。
その漫画は好きでも、それは漫画でしかない。
グッズを買おうとか、イベントに参加しようなんてのは一切ないらしい。
どこに行けば、個人に対して「好き」という感覚を持てるのかが分からないといった所らしい。
それを聞かれて、
「えーと、このグループいいなぁと思ったら、まずWikiとかで情報調べて、個人として認識し始めて。
その段階で、その子に興味を持つようになって。
すると、他の動画とか写真見ても、その子をメインで見るようになるんだよね」
と説明してみたけど。
少なくとも、自分はたいていコレ。
まず興味を持って、気になったら自分から調べて、最終的には、その子に目が行くようになるから、もっと興味を持つ、みたいな?
逆に言えば、気になって自分から調べなければ、その先はない。
「そんなこと、したこともない」
と友人。
まあ、これは感覚というかセンサーみたいなものだし、感性的な問題よね。
友人は、これまで芸能人にもアイドルにもハマったことがないらしい。
むしろ、私にはそっちの人生の方が分からない。
だって幼稚園の頃から、「セーラームーンでは、この子が好き」って感性で生きてきたんだから。
多分、こういう感性ってのは自分で育てていくもんだろう。
4歳くらいから自然とやってきてるから、今更説明ができないのよもう。
もちろん、そういう目線で見ないアニメとか芸能人の方が圧倒的に多いのは事実だけど。
だから「恋愛」に近い感情なんでしょうね。
最初は他人、そこからちょっと興味が出てきたら、いつの間にか好きになってる、って意味では。
(ただし、「推し」には「恋愛的感情は含まない」のだとAIは説明していた)
確かに好きになる瞬間や感覚は「恋愛」に近くても、その対象を「恋愛」対象とは決して見ていない。
ただ、見ていて癒されたり、元気をもらえたりするだけ。
うーん、見えないものを言葉で説明するって難しい。
友人が、そういう対象・感覚が分からないっていうのも、あくまで感覚の一つなんだろう。
私も、自分に子がいないから、自分と血がつながってる我が子が目の前にいるという感覚がまったく分からない。
自分の子が可愛い、辛い時、変わってあげたいっていう親の感覚が、まったく分からない。想像もできない。
でも体験してみたら、それが自分にとっての当たり前・普通の感覚になるんだろう。
これくらい、自分の当たり前になっている感覚・体感を他人に向けて説明するのって難しい。
一つ言えるのは、推しがいるとお金がかかるってことくらいですかね。