時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

大人を実感する日

日曜日に出かけた際、駅で若い男子の集団が休日にも拘わらずスーツを着て群れているのを見かけた。
しかも鞄も何も持たず、コートも着ずに。

会社の研修か何かだろうか。

それにしては髪型やけに決めてんな、と思っていたら、そういう集団を他にもちらほら見かけたから「ああ、今日は成人式なのか」とようやく思い至った。

振袖を見かけたらすぐに分かったけど、男のスーツじゃあ、ちょっと分かんないわ。
どっかのホストの集団かと。

自分の成人式には出席してないから、あまりピンとこなかった。

 

その日の帰宅後、ちびまる子で「成人の日」というのをやっていた。

実はこれ、再放送というかリメイクです。
画面がカラフルになって、なんか別物に見えたけど。

そこで成人式当日にたこやき屋でバイトをしていた20歳になる青年がいて、彼はバイト代で学費と生活費を自分で払っているから、式に出ている場合ではないと少し寂し気に語る。

そんな話をなぜか居合わせたまる子たちに話した彼は、大人になるということについても語った。

「大人ってのは自分が頑張って、ある日、ふと大人になったなと気付くものだ」だと。
だから20歳になったからといって、「もう大人の仲間入り」と言われてもピンとこないのだと。

それに対して9歳のまる子も感心していた。

そうなんですよね。

20歳になったというのは、あくまで肉体が20年間生きてこれたってだけで、精神が成熟したから大人ですっていう話ではない。

本当にある日ふと、大人になったと気付くもんですよ。
私なんて30超えてから、いつの間にか自分が大人になったと気付いたものよ。

子どもの時欲しかったおもちゃを自分のお金で買えるようになった時。
行きたかった場所に自分のお金で行けるようになったと気づいた時。
自分の「やりたい」を自分で叶えられるようになったと気づいた時。

それをある日に一度に気付いて、私は泣きました。

大人と子ども

大人になるから親になるのか。
親になるから大人になるのか。

まさに、出来なかったことができるようになった日、それこそ大人になったというものでしょう。

ある意味、30歳超えてからが本当の大人の仲間入りって言われた方が、納得する人多いかもしれない。

ある意味では成人の日ってのは、育ててきた親御さんのためのものかもね。
とりあえず、「今までご苦労さん」と。
子育ての終了ですよって意味で。一つの区切り。

本人としては、何が変わったわけでもないからね。

子どもを産んだことのある人なら、家族のために稼ぐ立場にいるのなら、もう少し若い段階で自分が大人であることを実感せざるを得ないでしょうけど。

そういう機会でもないと、いくら働いていても実感なんて案外ないもんですよね。