時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

尾道記(ピングー展に立ち寄る)

とある晴れた日に、広島県尾道市に行ってきました。

いや、特に目的があったわけじゃなかったけど、なんとなく。

尾道といえば、しまなみ海道今治から繋がっている場所になりますが、一切関係はございません。

まずは何となく尾道に行こうかってことから始まった、今回のお出かけ。

目的地を決めてから、そこで何をしようか考えたけど、まず有名なのがお寺らしい。

山の方にある「千光寺」っていうお寺で、というよりもその周辺は古寺がいくつもある散策スポット。
別にお寺に興味があったわけではなかったけど、有名処は押さえておこう。

 

尾道という場所は、おもしろい土地ですね。

海が近いんです。海岸というよりは港って感じで。

瀬戸内海の島に出るための船着き場でもあり、かと思えば、すぐそこに山がある。

そんな山のあたりにお寺がいくつも終結しており、その合間に家を建てて住んでいる。
散策スポットになってからは、その合間にカフェやらのお店も混じっている。

いろんなものが詰め込まれた山、いえ町でした。

いくつか回ってみたところで、山の上にある千光寺に向かいます。

千光寺までの階段

階段を上がってお寺まで

お寺の散策には、そんな家の合間の小道を通って向かうことになり、なかなか緊張します。

尾道の小道

こういう道がひたすら

ここ、ロープウェーも出ているそうだけど、面倒なので階段で上がることにしましょう。
階段は、ひたすらまっすぐに登ればいいだけ。

千光寺

階段上がってすぐ

参拝も早々に、奥まった場所へ入ってゆき、気が付けば山の道へと入ってました。
本来であればロープウェーから降りて、こういう道を通って千光寺に行くのが正規ルートでしょう。

寺に行くまでには、「文学のこみち」という文芸人が読んだ歌だったり、そういうものを鑑賞しつつ山を下りられます。
私は逆ルートなので、山を上がります。

そして、「八畳岩」という所に行きますと、なかなか見晴らしのいい場所。

この岩の上で座っていたら、近くをきつね色をした生き物が2匹走り去っていきました。
え、キツネ?

そのあと、明らかに犬ですよという顔の犬が同じ方向へかけていったので、もしかしたら野生の犬だったかもしれません。
みんな私を見て逃げていくのよ。

 

その後はロープウェー付近の展望エリアまでやってきた。

展望台の二人

真剣な男性2人組を見た
(ずっと陣取ってたから、彼ら込みで景色を撮った)

さあて、そろそろ降りようか、まだ時間も十分あるので島にでも渡ってみようかと思っていた所、気になる広告を発見。

その名も「Pingu展」。

近くの尾道市立美術館で、偶然にもピングー展をやっているではありませんか!
これは行くしかあるまいと、颯爽と坂道を下りて美術館へ。

ピングー展

まさかの偶然ピングー展に遭遇

実は子どもの頃、ピングーが好きで。
小学1年の時の筆箱はピングーのもの。水色のマグネット式の筆箱、知ってる人いるかしら。
しかも、学校用とお習字用で同じものを2つも使ってたくらい。

さらに2年生でも違うデザインのピングーの筆箱を愛用。鉛筆も、もちろんピングー。

私のピングー愛はそこまでだったけど、ビデオを繰り返し見ており、今でもロビちゃんの人形が棚に飾られています。
キティでもミッキーでもなく、ピングーだったなと。もう40周年になるのねぇ。

そんな今はつば九郎のファン。
当時から、ああいった3頭身ほどの黒いフォルムの生き物に惹かれていたのでしょう。(つば九郎はペンギンと間違えられますが、あれはれっきとしたツバメです)

ピングーとピンガ

確かにフォルムが似ている・・

さて、館内の展示は基本撮影が不可。
たまにOKのところもあったので、そこは遠慮なく。

ピングー40周年

家族に入り込むロビちゃん
(他人かつ他種族)

クレイアニメでもあるピングー。

実は当然、全て手作りです。アニメの粘土板。コマごとに作るよ。

ピングーの顔たち

こんなにたくさんの顔たちが!

油粘土で作られている本体たちは、実は10センチ前後と、思っていたよりも大きかった。
全てを手作業で行っていたため、3秒の映像を撮るために3日も要していたってよ!
なんという作業量。

そのため、現場には大量のピングーたちの本体が・・

作成の工程なんかも映像で残っておりました。

個人的に手作業は好きで、粘土も一時は凝っていたため興味深く、誰よりも時間をかけて見ておりました。
小物も全て手作り。

ピンガとか、絵の具で塗ったように安定しない時があったけど、本当に色を塗ってたらしい。

でもお気に入りは今も昔もアザラシのロビですけど。
灰色一色の生き物よ。一人で住んでいるのかしら。
ペンギンばかりの世界観において、一人だけ、なんかアザラシなの。

ロビ

かわいいアザラシ

そんな感じで、とにかく制作に時間がかかっていたクレイアニメなピングー。独特の良さがあって、クレイアニメって楽しいよね。

しかし今では映像技術の発達で、当時ほどの苦労はないものの。やはりなんというか、
今風な鮮やかな画面になってるのよね。
私は当時の、ちょっと寒空感のある冷たい色合いだったり、粘土の生き物がピチピチ動いているのが好きだったのだけれど。

ああいう雰囲気って、デジタルでは出せないのかしら?

階段のペンギンたち

多分クラスメイト的な

そんなピングー展、意外と時間を費やしたみたいで、今から別のエリアへ行くのは厳しそう。ひとまず展望エリアへと戻り、ソフトを食す。

レモンソフト。瀬戸内海はレモンを使ったお菓子や食材にあふれていますね。

レモンソフト

ご当地のソフトは美味し
(でも見た目バニラにしか見えん)

お寺の方へ戻り、さっきは通り過ぎた「石鎚山鎖修行」のあたりへ。

元々は、鎖だけを頼りに山を登って修行していたという名残が、ここに残っておりまして。

どこへどうつながっているのかは不明だけど、鎖を上って登山できるみたい。
私はもちろん無理よ。スカートだったし。

でもそこを眺めていると、2人の大学生くらいと思われる男子がやってきて、一人がやる気満々で登って行った。

もう一人は「嫌だー」と駄々をこねつつも後をついていった。

くさり山

登っていく男子2人組

その後、今度は30代の2人組の男がやってきて、興味を示している模様。
(意外と男性2人組が多かったのか)

しかし登山には100円納めなければならないことを知って「お金ないわー」と一人が騒ぎ出す。
ここら辺、監視がなくてもちゃんと払うのが日本人。

料金箱のところに「PayPay」ペイのQRコードがあり「まじか、PayPayいけるわ」とさらに騒いでおりました。
ええ、私も驚きです。

最終的にスマホを出して読み取りして、ちゃんと支払ってから登って行きました。

あ、もう一人は無言でその場にとどまってました。
(違う場所に出るみたいだけど合流できるのかしら?)

まあ、カメラ持ってたし、その判断は正しいでしょう。
(だけど、果敢にも登っていく彼の姿は一枚も収めていなかった)

しかし、一銭も持たずにお寺に来るのが正しいことかどうかは、私には分かりません。

尾道に猫

~END~