時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

リクルートスーツを捨てる!!

今回、スーツを意味もなく新調したことで、ようやく過去の屑なリクルートスーツを捨てることができると心が躍り、捨てる儀を行うことにした。

何度も書いてるけど、元々はスーツが大嫌いだ。

散々書いた理由をまとめると。
・体格的にスーツが合ってない
・強要されるのが嫌い
・一目で就職活動をしていると分かるのが嫌い

サイズがまるで合ってないのは、もう散々書いた。

当時のスーツは上下ともに9号サイズ、今回買ったのは1つ小さめの7号サイズ。

当時の方が多少の肉はあったにせよ、そのパンツのサイズは本当にひどいものだ。
ズドンと太いタイプのため、足元の軽やかさが全く出ていない。
(パンツスーツの利点って、活動的な瑞々しい印象を与えることでしょ?)

分かりやすく言うと、ズドンと太い太ももがそのまま地面まで伸びている感じ。
それだけ見たら「どんだけこの人、足が太いんだ」と思えるでしょう。そこに、軽やかさなどあるものか。

本当、どうして当時の店員はこれを勧めたのか甚だ疑問が残る。

しかもパンプスが少し隠れるくらいの~というクソみたいな定型にのっとった感じで、裾の長さまで決められている。

なーにが、「パンプスと合わせたら足が長く見えます!」よ。こんなどデカいパンツで土管にさせておいて、よく言うわ。長い土管なんて嬉しくもなんともない。

それに比べて今回買ったパンツは、合わせる靴や好みの丈で、随分細かく調整してくれた。
この違いよ。

 

そして、強要。

そもそも前向きじゃなかった、リクルートスーツの購入。

就職活動にあたっては、スーツだけでなく、このサイトに登録するだの、鞄はどれだの髪型はこうだの。
就職活動というのは、とにかく第三者からの情報がうるさい。そしてしつこい。

提供する方が責任持ちたくないから、一定のルールから外れたくないんだろう。

それに従わされる自分、というものがたまらなく嫌で。
周りを見渡しても、そんなことに不満を持っている子がいなかったので、私だけがおかしかったんだろうけど。

今でも「これを着なさい、こんな風にしなさい」という指示は、基本無視。
「うるせえ、私のことは私に決めさせろー!」などと、行動力もない癖に思っている。

虐げられていた奴隷の記憶でもあるのかもしれない。

 

あと、黒いスーツ=就職活動の大学生、というイメージが一目で分かるのも、大変に恥ずかしかった。

もちろん喪服を着てるのも「葬式ですか?」ってすぐにばれるから、今でも恥ずかしくて気持ちが悪い。これもなかなか共感してもらえない。

とにかく臆病で、人目を異常に気にしてしまう性分なもんで、これをやってる人ってすぐに分かってしまうような制服的なものが、本当に苦手なのである。

これが例えば、黒でなくてグレーだったり紺だったりしたら、ここまでの嫌悪はなかったと思われる。

ここでのポイントは、スーツを着て訪問すること自体が嫌なのではなくて、黒のスーツを着ている=学生という分かりやすい構図が、精神にグッと刺さるというか。

ただでさえ前向きじゃない就職活動にとどめを刺された気分だね。

とはいえ、体格的にサイズもなにもかも合ってないスーツだったので、黒だろうがグレーだろうが、結局は同じく「スーツが嫌い」ということになるんだけどね。


そんな忌々しい思い出しかない、このスーツ。

同時にセットで購入したタイトスカートと、いわゆるA4サイズが入るバッグはとうの昔に処分済みである。

バッグもスカートも、ハサミで引き裂いて捨てた。清々した。嫌な思い出は、粉々にして捨てるべきだ。

だから今度は、最悪のイメージしかないこのスーツ上下を、捨てる。

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スーツを断ち切るの儀

見ているだけで忌々しい思いが湧き上がるこれを、一心不乱、無になってハサミを入れ続ける。
そして、思いっきり裂く。裂く。裂く!!!

その残骸がこれ。

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単なるゴミになった

本当、さっさと捨てるべきだった。

いやいや、10年も前のだよ。
むしろなんで、残してるんだという疑問はごもっとも。

でも、こういうのって新調しない限り、いつまた必要になるかなんて分からないもの。その間、葬式もいくつかあったし。

いらないけど、でも無いと不安。

でも自分からまさか高価なスーツなんて買いに行かないだろう、なんて思い込みのせいで、ずっと今まで10年間モノ持ちよく持ち続けてしまった。それに後悔。

まあ、今さらこれを捨てたところで、失った時間も何もかも帰ってくるわけではない。
この服のせいで、就職ができなかったことに八つ当たりしているわけでもない。

ただ、勿体なかったとは思う。
最初のスーツがこうでなければ、もっとスーツに対していいイメージを持てただろう。

スーツを憎しみの目で見続けてきた自分の10年間が、ただ勿体なかったと思った。