鬱病を患っている中学生のお母さんと思しき方のブログをたまたま見て。
大人ももちろんだけど、子どもの鬱病は本当に気の毒だと思った。
大人なら、1年くらい休もうと言える。休業するとか完治してから仕事を探せばいいとか、いろいろ対処はできるけど、じゃあ、それがお子だった場合は?
1年間、勉強を休もう、良くなってからもう一度○年生をやればいい、なんて。
そんなこと簡単に言える親なんています?
じゃあ、受験は?高校は?内申点は?友達は?
そして何より、本人が一番戸惑うだろう。
学校という世界しか知らず、その狭い枠の中で生きてきた子が、じゃあ、そこから外れた自分はどうなるの?と不安を抱くのは当然の話。
身体の変化や、精神的成長から来る反抗期の途中で、不安を感じやすい敏感な時期でもあるのに。。
そのお母さんと思しき人のお子さんは、元々すごく特上に優しくて、かなり、かなーりの繊細な神経の持ち主であるみたい。
そんな子が、調子が悪くなって、とうとう学校に行けなくなって。
お母さんの愚痴が、なんかこっちまで刺さるわ。
まあ、私は別に鬱病を経験したわけでもなんでもないけど、それでも、一応、その手の霊的な整体師さんから「なんて線の細い人なんでしょう」と認定されたくらいには、一応繊細な部類に入るわけで。
そんな私から言わせていただくと、お子さんが、本当に気の毒。
お母さん、元のあの子に戻ってほしいって言ってるけど、あのね。
その子、ずっと同じままだよ。変わってないよ。
今も昔も、とても優しい子で、とても感受性が強い子。
変わったのはね、その子の気質とか性格じゃなくて、それを今まではどうにか逃げるなり、我慢するなりしてコントロール出来ていたものが、出来なくなったってだけ。
多分、臨界点を超えたんじゃないかな。
もう、身体と心が限界を迎えて、本人でも、どうにもできないところまで来てしまったのが、鬱だと思う。
その子にとって、今の社会はキツイんだと思う。
本人も自覚してるはず。自覚できてる分、それは本当に素晴らしいと思う。
もうこの世界にいたくないって、多分前々からあったと思うし、それが形となって表れたのが、今の症状。
鬱になって、ようやく、その子はこの社会から逃げるための切符をもらったんだから。
むしろ、それ以上に頑張らなくてよかった。気付けてよかったよ。
なのに、元に戻ってほしいってお母さんが言うのは、ちょっとね。
お子さんからしたら、ようやく逃げてきたのに、また元の世界でサバイバルしてろとか。気の毒だわ。私だったら、親を怨むね。
鬱を脳の病気のせいにして、お母さん、お子さんのこと、何も考えてくれないんだもの。
治すことばっかりで、でも、もし治っても、その子は何も変わらないから、また苦しい毎日を送るだけな気がする。
その子の性質的な部分は変わらない。脳の何かをどうにかしたところで、結局、ストレスを受けとる部分が変わらない以上、いくらその場しのぎで脳を整えても、いずれ元に戻りそう。
鬱の仕組みなんて知らない。
でも、脳がどうの~とかっていうのって、鬱になった人の脳と健康な人の脳の違いを調べて、「これが足りてない」「ここが過剰」って判断して。で、それを補って元に戻そうとしているだけじゃないの?
原因、ちゃんと見てます?
少なくとも、その子のお子さんが、そういうケアがなされているようには思えない。いや、知らんけどね。もちろん、治療には多くの労力をかけてくれているから、愛はいっぱいあるんだと思う。
だからこそ、ちゃんと原因を取り除いてくれるような、その対処を一緒に考えてくれるような、そういうケアもしてあげてほしい。
でも学生である以上、ゆっくり休んで療養、なんて悠長なことも言ってられんじゃん。
なんだかんだ、鬱は真面目な人がなるって言われるくらいなんだから、本人だって、このままじゃ自分の人生がどんどんダメになる、だから早く取り戻したいって、本気で思ってるはずなのね。
休んでもいいって言われても、でもやっぱりそこに罪悪感を感じるのが、いい子の特徴なんだよ。
でも、そんな逸る思いが、より症状を悪化させるんでしょ。まあ、ある意味、そこに罪悪感感じるのをやめようっていう、警鐘ともとれるけどね。
学生だと、きついよな。。限られた時間が、本当に、どうしても。。
この病気が治ったとしても、その子にとって、辛い世界なことに変わりはないわ。
他人だから言えることだけど、もういっそのこと、その子を今の環境に慣れさせるのは諦めて、その子が幸せになれる道を考えるのも、手かと。
あるいは、その個性を最大限生かせる道を今の内から模索して、もうその道に進んでしまうのもいいかもね。余計な回り道を、あえて経由しなくてもいいと思う。
確かに、他の子と違って未来が360度開けているわけでは、ないかもしれない。
でも360度あったって、選べるのはその内の一部だし、選択肢が多いことも時には迷いに繋がるのよ。
選択肢が狭まることを、悲観しないでほしい。
自分が選べる未来がわずか10度であっても、そこが自分に合っているものなら、それは神様からのお墨付きなわけよ。
絶対に、それはあなたにしかできない使命だと思うから。それは多分、あなたにしかできない仕事だって、きっと言われるよ。
あなただけができる仕事、未来が、その先にあるから。
そのためには、まずは休んで治療するしかないけど、いい心療内科の先生とかセラピーとか、多分探せばいくらでもあると思うんだわ。自分の繊細さとの付き合い方とか。病院だけが、全てじゃない。
そうやって、その子にとって少しでも楽になれるものを、ぜひ一緒に探してほしい。
そして、1人の人間として、尊重してあげてね。