時にひきこもる思考

考察とnikki 一言で言えば、ただのエッセイ

新たな自分のイメージを探して。

久々に県外に住んでいる友人と連絡を取り合った。

 

私が最近、お洒落する目的というか、行く当て、会う友人もないのに、なぜか洋服を買ってしまう、という話で。

昨年、世間的には、確かに出かける機会が減ったため、衣類を買うことがあまりなかったと思うが、私はその逆だった。

私の場合、どこにも出かけないから、だからこそ気分を上げたくて、新しい何かに目を向けているのかもと思っている。

 

うん、分かっている。


変わり映えのない生活。変化をどこかに求めているけれど、それを行動として移せないところから、買い物することで、そのはけ口にしている。

変化が欲しい。でも、具体的な行動は恐怖を伴う。なら、手っ取り早く、身に着けるものを変えてしまおう。

しかし、そんな劇的な変化を望んでいるわけでもないし、基本的に臆病だから、代り映えのない服を選んでしまう。冒険は苦手だ。

 

そんなことを話していた時、その友人が。

「お互いにコーディネートしあうのはどうか?」という提案をしてきた。

 

おもしろく感じた。

まさか、そんな提案をしてくるなんて思わなかった。しかも、なかなか新しい視点だ。

きっと、向こうも、変わりたいけど変われない、服装にしても何にしても、ある意味限界を感じていたのかもしれない。年齢的にも。

自分という枠組みから一歩外に出た視点で、自分を捉え直す。

自分がまだ気付いていない、新しい自分のイメージを探す。今年は、そんな年になるのかもしれないな、年齢的にも。

 

で、考えることにした。

その子のイメージは、凛とした意志の強さが隠れているユリ。

見た目が大人しそうで、上品さもある。肌が白くきめ細かい。一重の目はすっきりと涼し気だ。背は高くも低くもない平均的で、やせ型。

おそらく、中身も優しい穏やかな部類に入るが、でもどこかクールな部分があって、
意志の強さをそこはかとなく感じさせる。

 

可愛いと綺麗の中間、決して派手ではないが、知的でクールな、凛とした冷たい雰囲気も持ち合わせている彼女に似合う装いって何だろうか?

 

イメージは寒色なのだ。水色とか白、グレーが似合うと思う。

かといって、全てをクールにまとめるのもやりすぎ、可愛らしさを前面に押し出すのも違う。年齢的に可愛さの出しすぎは彼女の知的さを奪うだけ。

 

カジュアルに傾きすぎるのも、ちょっと違う。

大学生の頃の彼女を見ているが、その頃は、カジュアル強めだったかな。夏服よりも、冬服の方が似合っていた。細いから、多少着こんだ方が、洒落て見える。

 

社会人になってからは、ピンクや赤といった色の服も着るようになった。数年前に会った時は、赤いスカートやピンクのチュールスカートをはいていた。

特に最近は、原色カラー、ビビットなピンクなどの服を好んで着ることが多くなっていったらしい。

それはちょうど、新たな趣味ができて、自分の世界が広がっていった時期だ。

自信に満ち溢れている、そんなイメージを受けたし、実際彼女の口からも「今が一番楽しい」と聞けた。周りの友人もその変化を好意的に受け止めていた。

 

服装は、こうした心理にも影響を受けがちであるが、私が思うに、彼女には主張の強めなカラーよりも、冷たい寒色カラーの方が合うと思っている。

白い肌、涼しい瞳、大人しそうだが凛とした雰囲気に、とてもよく合うと思うのだ。

 

こうして考えていると、いくつかのイメージが浮かんでいく。

体型が標準でやせ型であるから、どんな服でも着こなしてくれる。

これが私だと、丈やサイズの問題で、思うように自分が着こなせないのだが、こういう時、標準体型というのがうらやましい。

 

あと、自分でないからこそ、客観的にその姿がイメージできる。

自分だと、どうしても美化しすぎたり、悪く見えすぎたりして、案外真実を真っ向面から見ることができない。

 

自分の好きな服装をするのが一番だと思っているけれど、たまには外からのアイディアを聞くのも悪くない。

なにより、他人の物を選ぶ方が、自分の物を選ぶより楽しい。

 

新年早々、楽しい宿題をもらった気がする。