個性学を見てもらったことがある。
人志向が見て取れる。
もともと、何をどうしたらいいか自分で決められず、流されて生きてきた(その割には好き嫌いがはっきりしている)自覚があったものだから、「自分で決めるのは苦手かもしれないですね」って言われても、納得。
でもね、今の時代に求められていることは、自分の人生を生きること、なんですよ。
それなのに、苦手かもしれないですねって言われたら、なんか圧倒的に不利な気がして。
だから、私は自分の個性が嫌いなのである。
しかも、自分軸の確立が大事って言われる今の世の中で、他人軸が約束された個性。
どうしろっていうんかね。
時代時代によって、求められたもの、生きやすかった性質、そういったものはあると思う。
人に従ってれば幸せになれた時代もあったろうし、今のように、自分で何かしないと幸せを感じにくかったり。
でも、今という時代を生きている以上、少しでも有利に生まれたかったわけじゃんか。
もちろん、誰しも、それぞれが自分なりの目的を持って幸せに向かって生きるために生まれてくる。
そんなの分かっている。生き方は、ましてや幸せの形はひとつじゃないことも。
どれかが基準になれば、それをうまくできる人と、できにくい人が同時に存在してしまうのは、仕方のないこと。
そうは分かっていても、やはり。納得できないものは残る。
好きで選んだわけでもないものを、人生の指針にして生きていかなくてはいけない。
割に合わないというか、貧乏くじ引かされたみたいな気持ちになる。
正直ね、この手の個性学であるとか、統計からとった四柱推命だとか。
こういう傾向があります、って言われて、「じゃあ、それは注意しておこう」って思える程度ならともかく、あなたはこれだから、受け入れましょう!っていうのが気に食わない。
そう簡単に、受け入れられる?
それが、嫌いな部分であっても?
人に言われたから、それだけですべてが変わる?
見てもらった個性学は、お遊びのようなもので正式なものではなかったけれど、こういった鑑定というのを職業にしている人もいるわけで。
そういう人は、どのようなことを説明しているんだろう。
こういう傾向があって、こういう可能性もありますよ。
それでもし、本人の気に入らない部分が出てきたら?
弱い部分が隠れていただとか、こんな臆病なところがあるだとか。
どうやって、その本人に、自分の見たくない部分を見られるように、アドバイスするの?
これからの生き方?
自分の強み?
でも、それらは自分の悪い部分、弱い部分を見られる人に限られるでしょ。
自分にとっては悪い部分だと思っていたけれど、それをこんな風に生かせる、見方を変えるとこんな強みになる。
そんなアドバイスで喜ぶのは、自分の弱さを受け入れられているからでしょ。
そうじゃない人は?
弱さも悪さも、目をつぶってしまっている人には、何を言うの。